子どもたちは、園庭を幅広く活用し遊び込んでいます。
遊びである以上「面白さ」が大事です。具体的には、楽しい気持ちでワクワクする。ハラハラドキドキする体験。爽快な気分を味わえる。発見や驚き。難しいことが出来た時の達成感。そういうものを子どもたち自らが獲得し、お友だちと共有することが、何よりも面白いことだと私たちは考えています。
最近、青・黄組の子どもたちがわんぱく砦に登っている様子をよく見ます。高い所によじ登るような遊具は、強い握力や足ではさむ力、全身を使った姿勢のコントロール、失敗したときの身のこなし方等、基本的にある程度の身体能力が備わってないと上には行けません。もちろん大人も無理やりさせることはありません。全て子どもたちの意思・意欲です。
危険を学ぶために砦に階段はつけていませんし、柵も一部しかありません。先日、保育教諭が「滑り台で下に降りるのは×です」とルールを決めました。登るのは意外と簡単でも、下に降りるのに滑り台が使えないと困る子もいます。そこで子どもたちがどういう動きをするか、どういう気持ちなのかを理解する必要があったからです。「躊躇」や「葛藤」があってこそ、「危険とは何か」を学べます。
中には、躊躇もなくロープでぴょん!と降りてくる子もいれば、4メートルの高さに恐怖で震え葛藤している子、お友だちに先を越され悔しくて泣く子、勇気を出して降りることができ何度もチャレンジする子等、様々な様子を見ることができました。躊躇や葛藤があって「それでもやりたい!」と自分の意思で一歩踏み出す。その過程が大事だと改めて感じる場面でした。 副園長